上級管理職向け目標管理のヒント
上級管理職が、一般社員と違う点は何でしょうか。
部下がいるということであったり、ある程度の経費支出が認められていることであったり、また活動の自由度が高いことであったりすることではないでしょうか。
経営資源を与えられている分、成果をコントロールしやすいポジションにあり、階層がトップに近ければ近いほど、目標も最終成果に近いところまで上げられるポジションにあるともいえますし、成果を上げられて当然なポジションにいるともいえます。
最終成果とはどういったものでしょう? 以下のようなものが考えられます。
・決算書に現れる、コスト削減・効率向上・財務体質改善などの財務的成果
・決算書にはすぐには反映されない、事業の再構築・業界ポジションの向上・システムの設計・再構築などの重要な活動
しかし上級管理職であるにもかかわらず、活動的テーマを目標とされているケースをたまに見かけます、例えば以下がその例です。
・○○職の能力開発を促進すべく、○○研修を5回開催する
・大口顧客における営業マンとの同行訪問回数を倍増させる
・設計審査の回数を増やす
これらが中間管理職や一般社員であるなら問題はないかもしれません。
しかし上級管理職が掲げる目標であるかというと、非常に疑問ありです。
むしろ上記のものは「達成手段」の中に織り込み、本来の目標は以下のようなものにすべきではないでしょうか。
・○○職の一人あたりの売上を10%アップする
・大口顧客の前年対比売上高を5%以上高める
・自己責任による再設計業務の割合を半減させる
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文責:田辺和彦
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