目標管理とは? MBOとは? 目標管理制度とは?
「目標管理」とは、組織目標の達成、個人の能力・意欲の開発、公平感のある処遇の実現を目指して、将来の環境変化や経営資源を見つめ、目標を設定し、達成のための手段を実行し、結果を振り返る、というサイクルを組織的に回す仕組みを指します。
現在、多くの組織で取り入れられている目標管理制度ですが、その起源は「目標と自己統制による管理 Management by Objectives and self-control」としてP・F・ドラッカーが「現代の経営 The Practice of Management」という1954年の著作で提唱した考え方がベースになっています。
日本でもP・F・ドラッカー「現代の経営」に刺激を受けた企業が、昭和30年代に制度として導入されています。
その当時は「目標による管理制度」と呼ばれることが多く、どちらかというと「能力開発のために」という目的、例えば、
■ 目標設定による主体性向上
■ モチベーションアップ
■ 問題解決能力向上
という目的が前面に出ていました。
導入する旗振り役も「能力開発室」「教育部」というあたりが多かったようです。
その後、経営戦略との連動、人事考課との連動、などが付加され、今日にいたっています。
従って現在多くの組織では「組織目標達成」「能力向上」「人事考課への反映」という3つの目的を持ったハイブリッド型の目標管理制度となっています。
略称として「MBO」「目標管理」「目標による管理」として広く呼ばれていますが、P・F・ドラッカーが提唱したコンセプトをもっとも丁寧に表現する訳語としては「目標と自己統制によるマネジメント」が適切だといえます。
※" management "は「管理する」という訳語、つまり「ある事柄を一定範囲に収まるように監督する」というニュアンスの強い言葉だけでは表現できない様々な行為を含んでいます。MBOでは後段の " and self-control "というコンセプトが抜け落ちることになるからです。
※" MBO "は、経営戦略の分野・文脈で使われるときには、"経営陣による企業買収(独立) Management Buy-Out "の意味として用いられます。
文責:田辺和彦
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