人事制度を成果主義にするなら成果で仕事を説明する
人事制度を成果主義にするなら成果で仕事を説明する必要がある。ところが、これまでの組織運営はそうではなかった。仕事を教えるということは、手順、手続きを教えることであった。
営業所に配属された営業アシスタントの例で考えてみよう。
まず募集段階で「営業事務」と表現しているところが多い。だから入る前から「私は事務をやれば良い」という感覚がある。入ってからも、教えられることといえば「受注伝票の入力方法」「請求書の発行方法」「営業会議用の資料のまとめかた」...等々だ。
その人の仕事がもたらす、効果、結果などは、あまり教えられることはない。だから営業をアシストする、という発想がない人になってしまう。なぜ事務屋で入社したのに、営業にかかってくる電話を取り次ぐのか?と不満を持つ人も現れる。しかし最初に「あなたは営業アシスタントとして採用されます」と表明しておけばずいぶん意識が変わる。できれば、仕事の流れを説明する前に、その仕事の効果、結果などを教えてあげてほしい。
①「営業所の売上拡大に貢献する」
②「顧客からの信頼度向上に貢献する」
③「事務処理の質を高める」
④「事務処理の生産性を高める」
などの成果を期待しています。と教えてあげてから、仕事の手順の説明に入る。このようにして欲しい。
このような事柄を明瞭に記述したものが、職務記述書と呼ばれるものだが、それが整っていなくても、今その職場の管理職が「まずは期待する成果を伝えることが大切」と思っていただければ、状況は大きく変わる。
文責:田辺和彦
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