正社員と派遣社員、アウトソーシングの適度なバランスを

日本の組織では近年、派遣社員やパートタイム労働者が増えている。日本では正社員として採用してしまうと、どうしても需要減少に柔軟に対応できない。需要が減ったから、自宅待機というのは言いにくい風土や労使慣行がある。だから一定量は、非正規社員の活用が必要になるのは仕方が無いかもしれない。

また日本の人件費水準の高さを考えると、海外で出来る仕事は今後も海外にアウトソーシングされるだろう。
いまでも交通費精算などの人手がかかる割には、その組織の固有のノウハウではないものなどは、中国で処理し中国で電話サポートする、というケースもあるそうだ。

しかし非正規社員やアウトソースが増えすぎると、社内に組織固有のノウハウが蓄積されにくい。組織としての能力が育っていかない。

だからバランスを取ることが大切だ。
特にその組織の中核となるようなノウハウ(コアコンピタンス)は、正社員を採用し育成することが不可欠だ。

人件費削減や需要減少リスクへの対応を重視しすぎて、コアコンピタンスが枯れることにならないようにしたい。

文責：田辺和彦

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