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受託開発型の開発職・設計職の目標をどう設定するのか?

何がオーダーとして来るか期首では見えないし、ある程度見えていても納期もコストも仕様も頻繁に変更が起こる。だから期首に各人が目標を立てたところで、その通りに受注し契約できるとは限らない。部下の立場に立って考えると、その目標で結果を評価されると困る。

一方、会社としては、開発部門により多くの開発を期待されている。
このような職場で、各人の目標をどう持たせるのか?

という管理職の方からのご質問です。

ある程度、どこの組織でもあてはまるように抽象的に記述しながら、トラック(車)とクレーンとを組合せながらクレーン車を開発している組織を想定して、記述してみます。

組織全体の開発効率をあげる為に幾つかの手段、課題を設定し、それを各人が目標として分担する。組織全体で開発件数をあげていくためのネックが次のようなものであったとします。

・自動車会社M社からの新機種情報を素早く課内に展開する(現状は遅い)

・クレーンメーカーY社の技術情報を引き出す

・新しい組合せの場合は、基本パターンを早期にまとめ、それを組織内で共有する

・設計上の不具合について...

単純化すると、これらを各人に目標として割り振る、持ってもらうという方法です。

どんな注文が来ようが必ず発生する工程、技術問題の中から重要な要素を選び出し、それを目標化する。

・CADでの設計後、実車作成までのPC上での機能・負荷試験スキルをあげる

・新タイプの組合せで必要な初期情報の集め方を標準化する

・自責による再設計の時間を5割削減する...

個人別に課題があるでしょうから、それを目標化してもらい、全体の開発件数があがるならそれらを追求する方法です。

標準(投入時間・品質)または開発案件個々に目標を定め、その標準に近づけることを目標にする。

・標準投入時間を10%以上オーバーせずに納期・品質を確保する(現状は15%)

・第3段階の設計レビューで60点以上を確保する(昨年度は52点)

幾つもの部門や組織をみてきているコンサルタントからすると、受託開発部門だけが目標設定が難しいとは思いません。

営業部門であっても、全体の売上ノルマを達成させつつ、個人の目標にしていくためには、上記と同じような思考展開が必要です。

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文責:田辺和彦

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