①<指示・命令の要訣>計画をしっかりたてる
指示や命令を出す前提になるものは計画です。
計画とは、紙に書かれたものだけをいうのでなく、頭の中に描かれたものも含めています。「いつまで・なにを・どのくらい」実行していくのか、あるいはできるのか明確になっていないと、人間が行動することによって目的を果たすことはできません。計画がしっかりとたてられ、計画に記された各種活動に主語(誰がやるのか)があたえられ、その内容が伝えられるとき命令や指示が生まれます。
さらに計画の前提になるのはシナリオです。「なぜ・なにを・どのように」が一連のストーリーとしてイメージを頭に浮べることができるかどうかが、これも計画と同じくらい大切です。最近よく「みえる化」などといいますが、問題解決や目標達成の一連の活動状況をまず、自分の頭でイメージ化し、それを説明できる形にしていくという作業が、マネジメントにとって必要だといわれていますが、これがシナリオづくりです。たとえば、演劇のように第一幕、第二幕。。。。といったようにお芝居などで起承転結のストーリーが展開されますが、仕事も同じです。どうすればうまくいくか、目標が達成できるかという確かな見通しがあっての、計画なのです。
もしシナリオがないままの計画であれば、それは単なる行事日程(スケジュール表)といえるでしょう。よく手帳にスケジュールを書いても、実際できなかったり、やってもその結果として、目的を果たせなかったということは、日常茶飯事です。仕事がこうではいけません。まずは、しっかりと計画をたてることを忘れずに、そしてその前提となるシナリオをきちんと描いていきましょう。
状況が変化するにつれて計画も修正が加えられ、現状にアップツーデートされていきます。このため、指示や命令を出すタイミングが大事になってきます。いくら計画が立派なものであっても、指示や命令を出すタイミングを逸してしまっては、実行そのものが難しくなってしまいます。