次世代の先取りするのは好奇心が原動力に?! iPodの開発者たちの発想に見る
iPod および i-Tune、Podcast を 開発した人は誰だ。よくもまあ~ こんな凄いものを作りこんで...。
Appleの故スティーブジョブスか? 凄い !! と思うけど、ちと悔しい感じもする。
Sony 製品や Sony という会社、もっと一般化すると「日本ブランド」に強い愛着を持っている私の正直な感想だ。詳細は知らないが、どうやら IDEO という製品開発専門の会社らしい。
この会社の存在自体は、数年前に知っていた。「ビジネス・シンク 仕事で成功する人の8つのルール」という図書に事例として出ていた。
先見性というのは、突然、閃きのように起こるばかりではない。具体的な調査や、コンセプト確立後のスタディーも大切なんだ。そんなことに気づかされた著作であった。
「ビジネス・シンク 仕事で成功する人の8つのルール」より。
■ 強烈な果てしない好奇心 ■
1999年、ABCのニュース番組「ナイトライン」は「ディープ・ダイブ」と題した特集を放映した。
おそらく世界で最も影響力のある、最も革新的な製品開発会社、IDEO(アイディオ)(中略)はハイテク医療機器から歯ブラシの柄まで、毎年90もの新製品を開発している。アップルコンピューター第一号のマウスも、ナイキのサングラス(中略)電子オーブンレンジも、みなIDEOがデザインしたものだ。
ABCはある課題をIDEOに与えた。ごく基本的な日用品-ショッピングカート-を、21世紀にもっていけるようなデザインに5日間で改善せよ!
ABCの課題に取り組むことになったメンバーは、自分たちのいつもの方式を、このショッピングカートの改善にも当てはめた。
どうせマニアックで風変わりな連中が束になってブレインストーミングにかかるんだろうと想像されるかもしれないが、じつは違う。
何よりも先に、彼らは強烈な好奇心を働かせる。クリエイティヴになるのはそのあとなのだ。事実確認の段階をすっ飛ばそうと思えば、簡単にそうできただろう。なにしろ彼らは全員ショッピングカートの「権威」である。もう何年もそれを押して生きてきたのだから。
(中略)メンバーは買いもの客にインタビューし、店主と話をし、店の従業員に質問し、人びとが買いものをしている様子を(子連れも含めて)写真におさめ、ショッピングカートの安全性について調査をし(中略)駐車場で風にあおられたカートが時速56キロにもなることを突き止めた。要するに、彼らは呆れるほど多くの疑問を発したのである!
(中略)
自分の知識外のことをできるだけくわしく理解するために、これら開発者たちはデスクから立ち上がり、街(というより通路だが)に出て、買いものの本当の様子を調べたのである。外部の専門家のところまで出向いて、さまざまな視点から批判的な意見を求め、出来るだけ多くの証拠を集めた。