多面評価が謙虚さを生み出す
顧客満足は、顧客から。リーダーシップはメンバーから。意見や感想を聞くのが一番だ。
的外れな意見も多いかもしれない。アンケート結果に腹立たしい気持ちになることもある。だからといって、目を背けていては、いずれ顧客やメンバーの気持ちは離れて行く。
ここ数年で起こった非公開企業のトップのマスコミ対応を見ていると、リーダーは多様な意見に普段から真摯に対応する習慣がやはり大切だと痛感させられる。
構造計算の偽造問題で、マスコミ発表の席上でΓフランクな対応」を心掛けたつもりが、世間からは不遜な態度ととられ反感を買った社長がいらした。ご自身の著作では誠実な人柄がにじみ出ているのに、あの会見だと損をする。厳しい指摘や批判に慣れておられないのだろう。
ガス機器の問題でもオーナー系の社長が厳しい批判を受けておられた。初回の記者会見は、社内の会議を見ているような気になった。普段から泣き言を述べる部下にビシッと一言で納得させる、というコミュニケーションのスタイルなのだろう。2回目の記者会見は、すごく良くなっていた。社長という権威をべースとした話方ではダメだ、と気づかれたのだろう。
普段から多面評価を受けているリーダーは、いざという場面にも強い。メンバーには様々な意見があることを知っている。自分が完璧ではないことを認識している。批判に対して、どう向きあっていくべきかを身体で知っている。
著:田辺和彦 →360サポーターズ
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