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供給側の論理と需要側の論理

これまで多くの人が常識と思っていた概念を一新するような新しいビジネスモデルは、どのような背景で、どのような視点から誕生するのでしょうか。
いろいろなケースがあると思われますが、最近よく話題になるのは、供給側の論理を否定して需要側の論理でビジネスの仕組みを根底から変えてしまうケースです。結婚式や葬儀に関する冠婚葬祭のスタイルが、その典型的な事例となります。

結婚式は、ホテルで豪華に行うことが一般的でした。ところが最近は、ホテルの形式的なというより流れ作業式の結婚式を嫌い、ハウスウエディングといった本人たちの希望が生かせる手作り的な形式に人気が集まっています。一生に一度(バツイチが増えているので一度とは言い切れなくなっていますが)だから高くても仕方がないというわけで、供給側の論理に乗せられてきた側面があったはずです。しかし、考えてみれば高いわりに時間に縛られ、お決まりの内容なら不満をもつ若い人がでてきても不思議ではありません。供給側でなく、安くてもっと楽しい需要側の論理を重視した結婚式のビジネス化は1990年代の半ばから始まっています。同じような現象は葬儀業にも見られます。価格的に何か不透明感を抱かせる従来型の葬儀業に対して、明朗会計で低価格の葬儀業が全国的広まっています。「葬儀代を安くしたり、値切ったりしようとすると、仏さまが成仏できません」といった供給側の論理も通用しなくなっているよういです。

需要側にたつことが、従来の概念を打ち破る最適な方法といえます。供給側の論理が残っている市場は、いつでも新しい勢力による創造的破壊に襲われるかもしれません。

著:加宮利行→360サポーターズ
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