人事制度改革とサステナビリティ(定着・継続性)
コンサルタントとして人事制度改善に取り組んでいて、残念な思いをすることがある。
せっかく関係者が苦労して導入した人事制度も、その旗振り役がその組織から退出されてしまうと、もとの人事制度に戻るならまだしも、人事制度以前のほぼ無管理状態、原始的な人事運用に戻る、という現象である。
たとえば熱心だった社長や人事部長が、ローテーションなどで退出される。そうすると、制度に込められた思想や熱意、基本的な考え方が十分には継承されずに、形骸化する。
形骸化すると新しい制度の問題、面倒なところばかりが目立つ。だったら元に戻そう、といかずに、もっと原始的な人事運用(管理職の判断だけの昇給・昇格など)になる、という循環のようだ。
制度を抜本的に変えるなら設計思想をどう残していくのか、普通の人たちは本当にこの制度で運用できるのか、それらをしっかりと考察して対策を講じておかないと、くるくる人事制度が変わると社員は翻弄される。結果、組織は活力を失っていくことになる。
その制度、本当にサステイナビリティ(持続可能性 sustainability)がありますか、多くの普通の人に支持される仕組みですか?
文責:田辺和彦
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