最新のビジネスは『時間の制御』・・・ビジネスを時間軸で見なすと、新たなヒントが
先日のテレビで、超激安スーパーの裏側ということでその手の内が放送されていました。具体例の一つとして取り上げられていたのが、鮮魚の激安仕入れでした。
市場の取引が終わる時間を見計らって買い付けに行き、残った鮮魚を一括して引き取とります。当然、通常取引より大幅に安く仕入れることができます。
このようなやり方は、時間差を利用したビジネスということができます。商品もサービスも豊富で独自性を発揮しにくい状況だからこそ、時間軸が新しいサービスや商品の有効な切り口になると考えられます。たとえば食の安全性から注目されている「野菜工場」ですが、日照時間をコントロールすることで露地・ハウスモノと出荷時期をずらすことができます。その時間差によって品薄な時期にタイミングを合わせれば高い価格で出荷できます。
また最近の「ワケあり商品」の一つは、賞味期限に近い菓子の販売です。森永製菓も、賞味期限が3ヶ月をきると納品を断られる菓子パックをスーパーで割安で販売します。家電商品でもパナソニック電工は、浴室の人の出入りを感知していち早く風呂を加熱する給湯器を販売します。冬なら蛇口をひねってもすぐにはお湯がでず、しばらくの間は給湯器や配管内のさめたお湯がでてくる不満が解消できるようです。
このように時間の短縮だけでなく、逆行させたり、先行させたり、あるいは停止させる視点は、差別化の困難な時代にあってあらゆる業界で新しいビジネスの可能性を秘めているように思われます。