営業部門で目標管理制度が機能しなくなる原因~その4 浅い振り返り~
営業部門で目標管理制度が機能しなくなる原因:その4 浅い振り返り
営業部門で目標管理制度が機能しなくなる原因として次のようなことが考えられる。
1.目標に対する納得性の低さ(無理だと感じる)
2.わり算だけの目標設定
3.個人の結果評価を意識しすぎた運用
4.浅い振り返り
ここでは四番目の原因について述べたい。ここでいう「浅い振り返り」とは次のようなものだ。
1)自分以外の原因だけで振り返りを終える
(良くない事例)
・冷夏だったので...
・新製品投入が遅れ...
・A社様の生産スタートが遅くなり...
2)アクションの是非を考察しない
(アクションの是非を考察した良い例)
・○×工場へのPRは予定通り実行できたが、事前の情報収集が不足していた為、
プレゼンにインパクトがなく、技術部長A氏の理解が得られなかった。
3)目標設定時の前提条件について振り返らない
(目標設定時の前提条件を振り返った良い例)
・目標設定時には中国市場での伸び率を5%と想定していたが、金融恐慌からの
世界同時不況でマイナス2%に落ち込んだ。しかし、インド・ブラジルでは...
4)抽象的な振り返り
(良くない事例)
・努力不足で達成できなかった...
・知識不足で十分に対応できなかった
●「浅い振り返り」は次のような問題を生む。
1)市場や製品に関するノウハウが蓄積されない。
2)営業活動の効率性が高まらない。
3)次の目標へのモチベーションが高まらない。
4)目標設定スキル・戦術立案力が上がらない。
●四番目が原因で目標管理制度が機能していないなら以下を試してほしい。
1)「振り返り」欄の意義ーPDCAサイクルを締めて自分自身や組織の成長につなげ再認識する(させる)。
2)「振り返り」欄のスペースが小さいなら、別紙添付する(させる)。
3)結果面談で、本人にしっかり考えさせる。
4)達成できなかった場合でも、獲得できたノウハウやスキルを意識する(させる)。
文責:田辺和彦
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