平均値算出などの統計処理による人事考課調整の問題点
一次考課者の点数、二次考課の点数、場合によっては三次考課者の点数などを平均値をとって、その人の最終評価とする、という方法について、その問題点を見ていきたい。たとえば、こんなケースだ。
- 「一次考課(課長):5点」
- 「二次考課(部長):3点」
- 「三次考課(本部長):3点」
- 「最終評価(平均値):3.7点」
① 誰が決めた点なのか、結局は曖昧になる(無責任体制?)
② 一次考課者の育成につながらない(寛大化傾向は次回の評価でも)
③ 一次考課者は自信をもってフィードバックできない
平均値では、問題も多いので、極端な評価点を差し引いてから平均をとる、という方法も見られるが、①~③の問題点は残る。
一次考課者の点数により重きを置くような複雑な計算をさせる場合もあるようだが、やっぱり②の問題は解消されない。
時間はかかるが、一次考課者の育成(視野を広げる、評価基準や人事考課ルールを理解する)のために、さらには、被評価者の育成のためにも、調整会議がお勧めだ。
■評価のクセを知るには→評価傾向診断
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