360度評価・フィードバック
360度フィードバックとは
1.360度評価とは
上司や部下、同僚など、他者からの評価を受けることを指します。
360サーベイ(360survey)や複眼観察、多面評価などの名前で呼ばれます。
一般的に「360度」という表現が用いられますが、全方向から評価を受けない場合も、「360度評価」と呼んで実施している組織がほとんどです。「本人」と「上司」だけの評価、「本人」と「部下」だけの評価などで180度評価、という名称も使われているようですが、「180度」、「360度」という名称にこだわる必要はありません。
評価者の立場としては、
- 「本人の自己評価」や「部下からの評価」、「上司からの評価」
- 「本人の自己評価」や「部下からの評価」、「上司からの評価」、「同僚からの評価」、「取引先からの評価」
- 「本人の自己評価」と「他者評価(立場の違う人達も含めて評価の平均値を示す)」
など、実際には幾つかのバリエーションがあり、実施目的に沿って選択的に行われます。
2.360度フィードバックとは
「360度評価の結果を、何らかの方法で、本人にフィードバックする」手順を指します。
「360評価」+「フィードバック」=「360度フィードバック」という関係です。
しかし、フィードバックを行わない場合も、「360度フィードバック」という呼ばれ方が多いです。そのため、GDL社のホームページでも、360度フィードバックという名称で解説しています。
3.360度フィードバックの目的
弊社のご利用実績では、約7~8割が、被評価者(主に管理職)の育成のために行われます。
例えば、部下の話を聞いているつもりの管理職が、360度評価の結果、「聞いてくれていない」という部下からの評価を受け止めて、自身のマネジメント行動を改善したりしています。
また管理職へのマネジメント研修を、一般的な講義で終わらせず、より立体的で身につまされる内容にするために、研修用の資料として提供されています(独立された研修講師のプロの方々にもお使いいただいております)。
残りの2割は、組織の管理職の実態調査的に行われるか、複数の昇進候補者から昇進させる人を決めるために行われます。本人にフィードバックするつもりで実施したが、ショックを受けそうな結果だった人が多いため、360度評価だけにとどめ、経営層や人事部門が管理職育成プログラムを整備し直した、という事例もあります。
4.360度フィードバック実施の注意点
(1)評価者の評価能力
(2)組織内の動揺
(3)フリーコメントの危険性
(4)管理職のメンタル(自信喪失あるいは怒り)
(1)評価者の評価能力
管理職が部下を評価する、いわゆる人事考課では、管理職に対する「考課者研修」が行われるのが一般的です。ですから最低限の技量は持った上で、評価を行いますので、ある程度、評価基準に対する目線が揃った状態で評価が行われます。しかし、「部下」として回答する一般社員の場合は、そのような研修を行うのは、ほとんどの組織では不可能で、1人1人の評価の基準は幾ら文章化したところで、評価のバラツキが大きく出ます。弊社GDLでは軽減対策もご提案しておりますので、ご相談下さい。
(2)組織内の動揺
360度フィードバックを定期的に実施している組織なら問題はありません。そうでない場合は、リストラの対象者を選ぶためか?など、組織が動揺する可能性もあります。特に業績が低迷している組織などでは、丁寧な広報が必要です。
(3)フリーコメントの危険性
フリーコメントを設けるのは技術的には簡単です。コストがアップしても僅かです。ただ問題なのは、コメントが対象者(被評価者)の心情に響きすぎる、ということです。別の表現をすれば、「評価全般を客観的に自己分析しにくくなる」、という傾向があります。
評価点は高いのに、特定の回答者のコメントが被評価者の「こころ」に刺さってしまい、客観的な受け止めができない、というケースです。
また導入初期には、過激なコメントが寄せられることがあります。これまでの鬱憤を晴らすかのようなコメントです。弊社GDLでは軽減対策もご提案しておりますので、ご相談下さい。
(4)管理職のメンタル(自信喪失あるいは怒り)
導入初期は、「管理職の自己評価」>「部下による上司評価」という傾向が一般的です。しかし自己評価とのギャップが大きいと、「自信喪失」や「怒り」、「結果を無視する」、という反応をしてしまう人が相当な割合で存在します。
これでは「客観的に自己のマネジメント行動を振り返り、今後の組織運営に役立てる」という本来の目的は達成されません。むしろ組織風土や上司と部下の信頼関係が悪化することになります。
弊社GDLでは軽減対策もご提案しておりますので、ご相談下さい。
360度フィードバックの進め方
360度フィードバックは、複数の人から受ける評価を集め、自己評価と比較して自己成長の機会を作るアセスメントツールです。360度フィードバックの進め方を、下記の一般的な7つの手順に従って説明します。
- 1. 目的設定
- 2. 評価項目の設定
- 3. 評価者の選定
- 4. 評価の設定
- 5. 回答実施
- 6. フィードバックの分析
- 7. フィードバックの共有
360度フィードバックのツール
紙やEXCELを回収してデータを人事や研修部門で集計する、という方法も時々使われます。例えばパートやアルバイトにも回答させたいが、メールアドレスや使えるPCがない、という場合です。
この方法でも不可能ではありませんが、大変な労力を必要とします。
Webサービスがなんといっても便利です。
弊社の提供しているクラウドサービス「gdl360.com」は、紙で回答する人や個人のスマホで回答する人が混在していても大丈夫な仕様になっています。
gdl360.comとは
「gdl360.com」とはGDLが開発しご提供している360度フィードバッククラウドサービスです。
360度フィードバックは人材の成長・組織的な問題を洗い出すことを得意としている評価システムです。
データから組織・個人の課題を見つけ出し、組織活力・人材育成の方針に導き出すことが人事マネジメントの重要課題であります。その課題を見つけ出すツールとして「gdl360.com」を開発しました。
gdl360.comでは評価システムの企画段階からフィードバックまでのデザインも自由自在に対応することが可能です。クライアントのニーズに合わせたカスタマイズを目的としており、組織・個人に合わせたオリジナルレポート作成やオリジナルの質問の設定、人事担当者の負担軽減など皆様が利用しやすく、経営者や担当者に寄り添ったサービス作りを目指して運用しています。 困った際には専門スタッフがサポートおよび設定の代行など助力を致します。gdl360.comにお任せください。
ご利用いただいているシーン
- 本人と他者とのギャップ把握により、行動改善を促し、社員全体の能力底上
- 人の良いところを1つ記入してもらい他社と本人で共有を行う、社内に風通しの良い雰囲気作り
- 入社から3年経過した従業員に対し働きやすさや改善点を見つけるためのアンケート
人事評価として利用している場面やちょっとした要望やデータを取りたい場面など様々なシーンで利用できます。
専用ホームページも用意しております。360度評価の実施の流れやフィードバックレポートの見本など掲載しております。ぜひご覧ください。
360度フィードバック導入方法の提案
社内で概要企画を立案し、それを関係者と共有するためのパワポ資料を、無料でご提供します(3月には提供できる予定です)。標準的なテンプレートとなっていますので、社内で改編してご利用下さい。
360パートナー募集
他者からの意見や感想を聞いて、自分自身の業務遂行・マネジメントに役立てる。
360度フィードバックには、効用もありますが、全体企画やフィードバックの上手/下手が効果を左右します。
弊社と共に効果的な360度フィードバックを推進、定着して頂ける組織や、研修講師・コーチ/コンサルタントを募集しています。
360パートナー
- 研修の事前資料として好評です(講義をより立体的に。「人ごと」では無く「自分ごと」に)。
- コーチングに具体的なヒントを提供します。
- 組織風土改革などのプロジェクトで。
OEMパートナー
- 御社のロゴが使用できます。
- 御社のお客様だけに、「御社固有のお知らせ」を画面表示することが出来ます。
- 御社のアイデアが詰まったフィードバックレポートを展開できます。